投稿日:2020年10月29日 | 最終更新日:2020年12月9日
舌小帯の異常は歯列不正と関係があります
舌小帯に詳しい佐世保市の歯科医院です。
いわゆる舌たらずとは、舌の裏側にあるスジが短い状態と、スジの先が前歯の裏に付いている付着位置の異常の場合があり機能異常がある状態です。
最近は子どもの治療に詳しい先生が少ないため検診でも見逃されてるケースが多いです。お子さまの小帯を確認してみて下さい。
歯列不正、不正咬合になった原因が、舌小帯の異常に起因することがよくあります。
舌の位置が低位となり、舌の前突癖が起こり歯列が影響を受けます。
そのまま高齢者になると、嚥下が不得意なので誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
この原因を見落として矯正治療を行っても、術後には必ずと言っていいほど後戻りをします。
舌小帯を切除しトレーニングで悪習癖を先に改善する必要があります。
典型的な舌小帯の異常
小帯(スジの先)が舌先の下顎前歯歯槽部に付着している。
舌小帯が短かいため挙上が不可能であり、舌を前に出してみると形態がハート型にくびれます、舌小帯強直症の特徴的な所見を示してます。
給食を食べるのが遅い、わかりやすい症状です
舌小帯に異常があると嚥下のタイミングを取りにくいので、程度の差はありますが給食を食べるのが遅い子が多いです。
発音も苦手です、この状態で言葉の教室で無理に特訓しても効果はありません。問題点を先に改善する必要があります。
まずは、舌小帯の手術を行う必要があります。(健康保険適応)、次に癖を改善するトレーニング(MFT)が必要です。
大串歯科医院では30年前より、このMFTに積極的に取り組んでます。
舌小帯短縮症の症状
- 低位舌
- 長い間言葉を発すると疲れてしまう
- 哺乳が上手にできない
- 硬いものを噛むのが苦手
- 発音障害(舌たらず)
- 食物を飲み込むのが苦手
- 早口言葉が言えない
- 嘔吐しやすい
- 滑舌が悪い
舌小帯切除(伸展)術を行うメリット
- 術後に機能訓練を行うことにより、発音や滑舌が良くなる。
- 舌が動きやすくなるために、だ液がでるようになる。
- だ液が出ることにより、お口の中の環境が良くなり、むし歯が出来にくくなる。
切除治療について
- 子どもたちは、5~6歳頃に手術をすることが多いです。(成人は随時)
- 保険診療で行うことができます。
- 基本的には局所麻酔で行います。
- レーザー治療、高周波治療機、メスなどいくつかの治療の方法があります。
最近はレーザーが高性能になりましたので第一選択です。その中でも使用するのはEr:YAGレーザーがおすすめです。 - 手術後はトレーニング(MFT)が大切です。
- 舌小帯はどこをどのように切除するか個人差があります。当院では経験豊富な理事長の診断・指示により歯科口腔外科医が手術します。
毎週金曜と不特定の土曜日が専門外来です。
痛みの少ない治療
多くのレーザー波長の中で、Er:YAG(エルビウムヤグ)レーザーが歯科医療に適している理由は、水への高い吸収性にあります。Er:YAGレーザーは、水を含んだ生体組織に対する蒸散能力が高く、表層にのみ反応が起こり(深く切りすぎない)、熱の発生が微小なため、痛みが非常に少なく、治りが早いという特徴があります。
体に優しい治療方法です。
Er:YAG Laser
身体組織に負担の少ない治療
Er:YAGレーザーは、蒸散という反応が照射部の表層に限定されて行われるため、CO2 Laser、Nd : YAG Laserに比べ、透過光による組織深部への影響が少なくてすみます。同じレーザーでも使用用途によりメリット・デメリットがあります。